第4回

憧れの地、スペインへ




 日本で海外旅行が自由化されたのが、1964年、今から44年前、私が生まれた年でもあります。

現在ではその頃の約100倍の人が海外へ行くようになったそうです。
私が初めてスペインへ行った年は1984年、海外へ渡る人が上昇し続けている真只中でした。

その後、バブル景気と円高の勢いにのり、海外旅行ブームを向かえ、それから現在までの20年間で約3倍以上に増えました。

今となっては海外へ行ったことのない人の方が少ないくらいでしょうか?
一人旅はもちろんのこと、海外旅行も初めてだった私は、ただ本屋に並ぶ旅行ガイドブックを頼りに『憧れの地、スペイン』へ向かう準備をしていました。 言葉はもちろんスペイン語です。

英語なら得意ではなくても学校で学んだ程度は知っていたものの、スペイン語となると全くわかりません。

とりあえず、NHKの『スペイン語講座』にお世話になりました。
申し訳ないですが、果たして効果はあったかどうかは・・・お答えしないでおきます。

乗ったこともない航空会社の格安チケットを購入し、使ったことのないトラベラーズチェックを持ち、真新しい大きなスーツケースと共にいざ出発。期待と不安でいっぱいでした。

乗った飛行機はスペインへ直行でない為、他の国でトランジットをしなくてはならず、冷や汗をかきながら何とかスペインに到着しました。

その気になれば何とかなる、ということと、学校で学んだ英語はちっとも役に立たなかったことを知りました。

言葉は、相手に話しかける勇気と力、そして表現力ですね。
初めて降り立ったスペインの印象は、まるで映画の世界のようでした。

見たことのない人、建物、感じたことのない空気に包まれ、正真正銘の別世界が私を待っていました。 スペインはヨーロッパの南西部に位置し、ヨーロッパ内では3番目の面積を持つ国で、日本より少し大きな国です。

しかし人口密度は日本の4分の1、イベリア半島の大部分を占めているので海に面している都市が多く、川と山脈と平野をたくさん持っています。 何となく日本に似たような環境ですね。

昔はフランコによる独裁政権だったのですが、現在は国王を持つ王国です。

しかし、国王は象徴であり、政治は民主化されていて、国民の選挙によって選ばれた議員たちによって国を動かしています。

こういった面も、日本と同じような環境ですね。

だからでしょうか・・・最初は別世界のように感じた国スペインが、すぐに居心地の良い国になっていったのです。


 1 フラメンコとの出会い
 2 恩師との出会い
 3 目標に向かって
 4 憧れの地、スペインへ
 5 彩り豊かなセビリア
 6 マイペースなスペイン時間
 7 バルセロナの建築家ガウディ
 8 グラナダの想い出
 9 国境なき友情
10 スペインから見た日本
11 命名
12 夫婦別姓
13 年の瀬に思うこと
14 大器晩成
15 アラフォー世代
16 アンチエイジング
17 食の大切さ
18 親離れ子離れ
19 ピラティス
20 旧知の仲間たち
21 出し惜しみしない
22 スペインの春祭り
23 終わりなきフラメンコ
24 中高年パワー
25 生涯現役


新潟市中央区上所3丁目13−59
  TEL 025-281-1714
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NHK 朝の随想
  NHKラジオ新潟第一放送 『朝の随想』に小島正子が出演しました。
 平成20年9月30日〜平成21年3月24日までの毎週火曜日、朝7時40分
 から半年間出演、全25回分の原稿を掲載します。









































































                   
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